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ー防水工事で失敗しないための注意点と正しい進め方ー

 

防水工事の重要性を理解しよう

建物の防水工事は、雨水や湿気から建物を守る大切な施工です。特に屋上やベランダ、外壁などの防水層が劣化すると、雨漏りやカビの原因となり、建物の寿命を大きく縮めてしまいます。そのため、工事前にしっかりと知識を持っておくことが、トラブル防止の第一歩です。

防水工事は一見単純に見えて、実際には下地処理・材料選定・施工環境など、さまざまな要素が結果を左右します。ここでは、初心者でも理解しやすいように、防水工事を行う際の注意点を順を追って解説します。

防水工事で起こりやすいトラブルとその原因

1. 下地処理の不備

防水工事の最初のステップである下地処理が不十分だと、どれだけ高品質な防水材を使っても効果が発揮されません。
古い防水層を剥がさずに新しい材料を重ねると、内部の水分が逃げられず膨れや剥がれの原因になります。
また、ひび割れや凹凸を放置して施工すると、隙間から水が浸入するリスクが高まります。

2. 材料選びのミスマッチ

防水工事には「ウレタン防水」「FRP防水」「シート防水」などいくつかの工法があります。
場所や環境によって向き不向きがあるため、誤った工法を選ぶと耐久性が落ちます。
たとえば、日当たりが強い場所にウレタン防水を施工すると、紫外線による劣化が早く進みがちです。

3. 施工中の天候・湿度管理

防水材は湿度や気温の影響を強く受けます。特にウレタン防水は湿気に弱く、雨天や結露のある日に施工すると硬化不良が起こります。
施工前に天気予報を確認し、乾燥した環境で作業を行うことが重要です。

このように、防水工事の品質は「見えない部分」で決まります。施工会社に任せきりにせず、施主自身も最低限の知識を持っておくことが大切です。

工事前に確認すべきチェックポイント

1. 劣化状況の正確な調査

雨漏りやシミが出ているからといって、すぐに防水材を塗るのは危険です。
原因が構造体のひび割れにある場合、防水工事だけでは解決できません。
まずは専門業者に調査を依頼し、「どこから」「どの程度」浸水しているかを確認しましょう。

2. 工法と費用の比較検討

同じ防水でも、工法によって費用や耐用年数が大きく異なります。
代表的な3つの工法を簡単にまとめると以下の通りです。

* ウレタン防水:柔軟性があり、複雑な形状にも対応可能。耐用年数は10〜12年。
* FRP防水:強度が高く、屋上やベランダに最適。耐用年数は12〜15年。
* シート防水:広い面積を安く仕上げられる。耐用年数は10〜15年。

見積書に「どの工法を、どの範囲で、どんな材料を使うのか」が明記されているかも確認しましょう。

3. 施工業者の実績と保証内容

防水工事は、職人の技術力が仕上がりを左右します。
インターネットで「口コミ」「施工実績」「保証年数」などをチェックし、信頼できる業者を選びましょう。
特に、施工後の保証期間が3年以上ある会社はアフターフォローにも自信があると判断できます。

施工中・施工後に注意すべきポイント

1. 施工中の立ち入りと確認

施工中に現場を確認し、下地処理や塗布の厚みなどをチェックすることも効果的です。
職人任せにせず、質問をすることで手抜き施工の抑止にもつながります。
また、ウレタン防水などは「1回塗り」で済ませず、2〜3回重ね塗りするのが基本です。

2. 完成後の水張り試験や点検

防水工事完了後には「水張り試験」を行い、漏水がないかを確認します。
数日後に雨が降った際も、室内や天井にシミが出ていないかをチェックしましょう。
施工直後の小さな異変を放置すると、後から大きな修繕が必要になる場合があります。

3. 定期的なメンテナンス

防水層は紫外線や気温差によって少しずつ劣化します。
施工後は5年を目安に点検を行い、ひび割れや浮きが見つかったら早めに補修を行いましょう。
メンテナンスを怠ると、再施工時の費用が倍以上かかるケースもあります。

防水工事を成功させるためのポイント

防水工事を成功させるには、「正しい判断」と「信頼できる施工」が欠かせません。
そのために意識すべきポイントを、改めて整理しておきましょう。

* 複数業者に見積りを依頼し、内容を比較する
* 使用材料のメーカー名・製品名を確認する
* 保証書や施工写真を受け取る
* 雨天・湿度の高い日の施工を避ける
* アフターメンテナンスを契約時に確認する

これらを意識するだけで、将来的なトラブルの大半は防げます。

まとめ:防水工事は「施工後の安心」まで見据えて

防水工事は、見た目よりもずっと専門性の高い作業です。
工事中だけでなく、施工後のメンテナンスまで含めて計画することで、長期間安心して暮らすことができます。
「とりあえず安く済ませたい」と考えるのではなく、「どのくらい長持ちさせたいか」を基準に業者を選ぶことが、最終的なコスト削減にもつながります。

防水工事を検討する際は、焦らず信頼できる情報と業者を選び、丁寧な施工を心がけましょう。

2025.10.10